ツボクサ

国境を越えて親しまれる、アーユルヴェーダ

人類は紀元前の昔から健康に関心を払い、世界中に、さまざまな伝統医療が存在します。

たとえば紀元前800年頃のインドでは、「ヴェーダ」と呼ばれる複数の宗教文書が編纂され、この中のひとつに「アタルヴァ・ヴェーダ」があります。
アタルヴァ・ヴェーダには、病気を鎮静化するための呪文と護符が記されており、これがのちに医学体系としての「アーユル・ヴェーダ(ラテン翻字:Āyurveda)」に発展したとされています。

アーユルヴェーダという単語は、サンスクリット語で生命を意味する「アーユス(Āyus)」と、学問や知識を意味する「ヴェーダ(Veda)」の複合語です。
まさに「生命の知恵」そのもので、自然と調和を取りながら蓄積された自然医学大系であるとも言えるでしょう。

そこでは単に病を治すというより、食事療法や生活習慣の改善などによって、人間の持つ本来の体質に保つことを重視しています。

luxury ayurvedic spa massage still life.(出典:123rf.com)

このアーユルヴェーダは、長い間インドやスリランカを中心とする南アジア地域で実践される伝統医療でした。
それが近年になって、世界中に広がり始めています。

世界保健機関(WHO)でも、アーユルヴェーダで用いられる薬草(herbal medicines)の安全性や有効性を検証する研究を奨励し、インドにおける複数の研究施設と提携して、いくつかのガイドラインを打ち立てています。
こうしたWHOによるガイドラインの策定は、世界レベルでのアーユルヴェーダの発展に寄与することは間違いないでしょう。

インド政府には、アーユルヴェーダやヨガを管轄するDepartment of Ayurveda, Yoga and Naturopathy, Unani, Siddha and Homoeopathy (AYUSH)があり、2016年5月には、WHOとAYUSH省による「Project Collaboration Agreement (PCA)」締結のニュースが、インドの複数のメディアで報じられました。
今後ますます、アーユルヴェーダの「国際化」が進むものと思われます。

ただし、アーユルヴェーダに関する教育や実践に政府が関与し、「Indian Medicine Central Council Act」をはじめとする法令で規制がなされているインドでは、公的な資格を得たアーユルヴェーダ医師が存在するのに対し、日本をはじめとする諸外国におけるアーユルヴェーダは、医師による医療行為というよりむしろ一種の「セラピー」あるいはマッサージやスパの一形態として発展してきました。

加えて、国境を越える際の翻訳というプロセスがゆえ、アーユルヴェーダ本来の医療実践が別のものとして伝わるといった現象が生じています。

そのことを示す一例として、京都大学人文科学研究所の中空萌氏による『翻訳可能性と不可能性の間 : 生物医療,代替医療,知的 所有権制度との接触領域における「アーユルヴェーダ」の 生成』から、一部を引用します。

アーユルヴェーダの沐浴,塗油が「マッサージ」という語に翻訳された瞬間に,肌は療法が浸透し,dosa が排出されるための通り道であるという根底にある思想が捨象されてしまう。すなわち,古典的なアーユルヴェーダのマッサージは,肌を媒介とした新陳代謝,dosa の流動の活発化のためのものであり,筋肉に刺激を与えるためのものではないのである。西洋の解剖学の影響で,アーユルヴェーダを貫くヒンドゥーの流動的な人格概念が,身体の固定的な一部を対象とした西洋の身体療法に置き換えられたのである。
出典:『人文學報』 第107号, p.169

この類のずれは枚挙にいとまがなく、そこにそれぞれの国や地域における価値観や文化の差もあいまって、現代のアーユルヴェーダは多様な解釈のもとに世界中に広がっていると考えられます。

こうした中で、国境を越えて広く親しまれている薬草と、基本的には公的資格を持つ現地の医師しか使わないような薬草があります。
前者の典型的な例のひとつが、「ツボクサ(Centella asiatica」です。

古くからアーユルヴェーダが受け継がれているスリランカでのシンハラ語「ගොටුකොල(=gotu kola)」から、「ゴッコーラ」、「ゴトゥコラ」、「ゴツコラ」と呼ばれることもあります。
gotuは「壺のような形」、kolaは「葉」という意味で、まさに「ツボクサ」です。

ほかには、タイ語の「ブア・ボックบัวบก)」から「ブアボックゴツコラ」、近代インドイラン語であるマラッタ語の「ब्राह्मी (ラテン翻字:brahmi)」から「ブラフミー」、さらには「インディアンペニーワート」「タイガーハーブ」「ペガガ」「タラペトラカ」「雪積草」、学名をカタカナ表記した「センテラアジアチカ」など、日本ではさまざまな名称で呼ばれています。

これでもまだ少ないほうで、WHOの『Essential Medicines and Health Products Information Portal』には、70以上もの呼称が記載されています。
このことから、非常に多くの地域で使われているハーブだということが、伺い知れます。

gotu kola, asiatic pennywort, centella asiatica, medicine capsule, mortar and pestle

(出典:123rf.com)

伝統医療における用途も幅広く、アーユルヴェーダ・ハーブの代表選手ともいえる、ツボクサ。
日本でも手軽に生活に取り入れられるよう、伊豆大島で丁寧に無農薬生産し、粉末や乾燥葉など加工しました。
よろしければ、ぜひ一度、お試しください。


【参考文献】
・中空 萌, 翻訳可能性と不可能性の間 : 生物医療,代替医療,知的所有権制度との接触領域における「アーユルヴェーダ」の生成; 『人文学報』, 107: 159–187 (2015)
・中村 裕恵, 世界の自然医学の体系と医療の活用法;『読む診療所』, 1(1): 52–54 (2004)
・矢野 道雄, 世界の伝統医学 6.インド医学;『医学のあゆみ』, 179(4): 263–265 (1996)
・幡井 勉, 『アーユルヴェーダの世界』, 出帆新社 (2003)
・アーユルヴェーダ研究会 編, 『インド伝統医学入門 : アーユルヴェーダの世界』, 東方出版 (1990)
・辻直四郎 訳, 『アタルヴァ・ヴェーダ讃歌 : 古代インドの呪法』, 岩波書店 (1979)
・"Contribution of world health organization in the global acceptance of Ayurveda", J. Ayurveda Integr. Med. 2(4): 179–186 (2011)
India inks Project Collaboration Agreement with WHO to promote traditional medicine
India & WHO sign agreement for Global promotion of Traditional Medicine
INDIA and WHO Sign a Project Collaboration Agreement for Global Promotion of Traditional Systems of Medicine
・WHO, Essential Medicines and Health Products Information Portal

~日々のしまだより~




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