ツボクサ(ゴツコラ)の特徴

地表を這い回る多年生草本。全体にやや硬く、無毛または多少の毛があります。
また、茎や葉柄が往々にして赤みを帯びています。

茎は長く地上を這い、節があってそこから根を出します。節ごとに短い茎が出て、数枚の葉をまとめて出します。
葉は長い葉柄があって立ち、葉身は円状腎臓形で円頭、基部は心形、つまりフキの葉のような形になります。
葉は形3cm程度で表面は滑らかでややつやがあり、縁は鋭い鋸歯が並んでいます。

花期は夏、葉柄から1(~2)本の花茎を伸ばし、先端に1個の花序を付けます。
ただし花茎はごく短いため、花序は葉より下、葉の付け根付近に生じます。
花序は2~5個の小花が頭状に集まったもので、その基部には舟形の総苞片が2枚あり、これは宿在性です。
花弁は上面が淡紅紫色、下面が白、葯(やく※)は暗紫色。果実はやや扁平な平円形で長さ3mm。

和名は壺草(ツボクサ)で、坪は「庭」の意味。
つまり、庭や道ばたに生える植物を意味し、同時に靫(うつぼ)に似ているので命名されたものでないと触れている。
また、別名にクツクサがあり、これは葉の形が馬のわら靴に似るためであろうとしている。

※葯(やく):おしべ